standby preempt

CiscoルータやCatalystのstandby preemptコマンドについて、構文や使い方を設定例交えて説明しています。

説明

 HSRPは複数の装置を仮想ルーターとして構成し、冗長化する機能です。

 1つの装置が代表のアドレスを持っていますが、この装置をアクティブルーターと呼びます。

 アクティブルーターは優先度によって決まりますが、standby preemptコマンドにより優先度が高い装置が起動すると、その装置にアクティブルーターを切り替えるように設定出来ます。

HSRPプリエンプトの説明

 このため、元々アクティブルーターだった装置がダウンし、その後復旧した場合、切り戻しが発生し、アクティブルーターになります。

構文

 standby preemptコマンドの構文は以下の通りです。

standby グループID preempt

 グループIDは0〜255まで使えます。

 デフォルトではプリエンプトは無効です。このため、後で起動した装置はスタンバイになります。

設定例

 グループ番号1でプリエンプトを有効にする設定は以下の通りです。

Cisco(config)# interface gigabitethernet0/1
Cisco(config-if)# standby 1 preempt
Cisco(config-if)#

 CatalystでVLAN間ルーティングをしている場合は物理インターフェースではなくvlan 10等、VLANに対して設定します。

利用可能なモード

・インターフェースコンフィギュレーションモード

 ※物理インターフェースやVLANインターフェースに設定可能です。

削除

 設定を削除するコマンドは以下の通りです。

Cisco(config-if)# no standby グループID preempt
Cisco(config-if)#

 上記によりプリエンプトが無効になり、優先度の高い装置が起動してもアクティブルーターが切り替わりません。

 このため、元々アクティブルーターだった装置がダウンし、その後復旧した場合でも切り戻しが発生しません。

関連ページ

・設定編「HSRPの設定

 CatalystでHSRPを有効にする設定やアクティブルーターの指定、切戻し、確認方法等について説明しています。

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