spanning-tree mode
Catalystのspanning-tree modeコマンドについて、構文や使い方を設定例交えて説明しています。
説明
CatalystではスパニングツリーとしてPVST+、Rapid PVST+、MSTPが使えます。spanning-tree modeコマンドにより、どのスパニングツリーを使うのかが定義出来ます。
それぞれの特徴は以下の通りです。
モード | STP構成 | 切替時間 | 扱えるVLAN数 | 設計 |
---|---|---|---|---|
PVST+ | VLAN単位 | 遅い | 少ない | 比較的簡単 |
Rapid PVST+ | VLAN単位 | 速い | 少ない | 比較的簡単 |
MSTP | インスタンス単位 | 速い | 多い | 比較的難しい |
STP構成は、どの単位でルートブリッジやブロッキング等が決まるかを示しています。VLAN単位であれば、VLAN毎に別々にルートブリッジやブロッキングのインターフェースが決まります。インスタンス単位であれば、複数のVLANが属するインスタンス単位でルートブリッジやブロッキングのインターフェースが決まります。
切替時間は、障害が発生した時に切り替えて通信が復旧するまでの時間が速いか遅いかを示しています。
扱えるVLAN数は、実際にスパニングツリーが動作出来るVLAN数が多いか少ないかを示しています。PVST+やRapidPVST+はVLAN毎にスパニングツリーを構成し、VLAN数が多くなるとCPU負荷が高くなるため、それ程多くのVLANを扱えません。
構文
spanning-tree modeコマンドの構文は以下の通りです。
spanning-tree mode { pvst | rapid-pvst | mst }
デフォルトはpvstです。
又、Catalystは装置で1つのモードしか選択出来ません。
設定例
PVST+を使う時の定義は以下の通りです。
Cisco(config)# spanning-tree mode pvst Cisco(config)#
Rapid PVST+を使う時の定義は以下の通りです。
Cisco(config)# spanning-tree mode rapid-pvst Cisco(config)#
MSTPを使う時の定義は以下の通りです。
Cisco(config)# spanning-tree mode mst Cisco(config)#
利用可能なモード
・グローバルコンフィギュレーションモード
削除
設定を無効にするコマンドは以下の通りです。
Cisco(config)# no spanning-tree mode Cisco(config)#
上記によりデフォルトのPVST+に戻ります。