spanning-tree mst root
Catalystのspanning-tree mst rootコマンドについて、構文や使い方を設定例交えて説明しています。
説明
spanning-tree mst rootコマンドを使うと、MSTPの指定したインスタンスで優先度を自動的に上げて、ルートブリッジになるよう設定できます。

また、ルートブリッジが障害などでダウンした場合、次にルートブリッジになるよう設定することもできます。
構文
spanning-tree mst rootコマンドの構文は、以下のとおりです。
spanning-tree mst インスタンス番号 root { primary | secondary }
インスタンス番号は、MSTコンフィギュレーションモードで設定するinstanceコマンドで指定した番号で、1〜4094までの範囲です。
primaryは、周囲のLANスイッチより自動的にブリッジプライオリティの数字を小さくして優先度を上げ、ルートブリッジになります。
secondaryを指定すると、自動的にブリッジプライオリティがデフォルトより小さくなり、次のルートブリッジ候補になります。
設定例
インスタンス1でルートブリッジにする定義は、以下のとおりです。
Cisco(config)# spanning-tree mst 1 root primary Cisco(config)#
他のLANスイッチでインスタンス2に対して同様の設定を行うと、インスタンス1と2で異なるLANスイッチをルートブリッジにすることができます。
インスタンス1でprimaryを設定したLANスイッチがダウンした時に、ルートブリッジにしたい時は以下のように定義します。
Cisco(config)# spanning-tree mst 1 root secondary Cisco(config)#
設定可能なモード
- グローバルコンフィギュレーションモード
削除
設定を無効にするコマンドは、以下のとおりです。
Cisco(config)# no spanning-tree mst インスタンス番号 root Cisco(config)#
上記により、指定したインスタンスだけデフォルトの優先度に戻ります。
関連ページ
- 設定編「スパニングツリーの設定」
- CatalystのPVST+、Rapid PVST+、MSTPの設定方法について説明しています。