spanning-tree cost
Catalystのspanning-tree costコマンドについて、構文や使い方を設定例交えて説明しています。
説明
LANスイッチでスパニングツリーによりブロッキングにしたいインターフェースを調整する際は、パスコストを利用することができます。
spanning-tree costコマンドにより、CatalystにPVST+やRapid PVST+のパスコストを設定することができます。
MSTPでパスコストを設定する場合は、spanning-tree mst costコマンドを使います。
構文
spanning-tree costコマンドの構文は、以下のとおりです。
spanning-tree [ vlan "VLAN-ID" ] cost コスト
VLAN-IDは1,5、1-10と記述すると、それぞれ1と5、1〜10と複数指定になります。省略すると、すべてのVLANにパスコストが適用されます。
パスコストは、1〜200,000,000の間で指定できます。
デフォルトのパスコストはインターフェースごとに違い、PVST+やRapid PVST+では以下になります。
帯域 | パスコスト |
---|---|
10Mbps | 2,000,000 |
100Mbps | 200,000 |
1Gbps | 20,000 |
10Gbps | 2,000 |
設定例
gi0/1のインターフェースでパスコストを30,000にする定義は、以下のとおりです。
Cisco(config)# interface gigabitethernet0/1 Cisco(config-if)# spanning-tree cost 30000 Cisco(config-if)#
gi0/1がトランクポートでVLAN10〜20だけパスコストを10,000にする定義は、以下のとおりです。
Cisco(config)# interface gigabitethernet0/1 Cisco(config-if)# spanning-tree vlan 10-20 cost 10000 Cisco(config-if)#
上記により、VLAN10〜20はパスコストが10,000になりますが、その他のVLANはデフォルトのパスコストが適用されます。
設定可能なモード
- インターフェースコンフィギュレーションモード
削除
設定を無効にするコマンドは、以下のとおりです。
Cisco(config-if)# no spanning-tree [ vlan "VLAN-ID" ] cost Cisco(config-if)#
上記により、デフォルトのパスコストに戻ります。
関連ページ
- 設定編「スパニングツリーの設定」
- CatalystのPVST+、Rapid PVST+、MSTPの設定方法について説明しています。