mls qos queue-set output threshold
Catalystのmls qos queue-set output thresholdコマンドについて、構文や使い方を設定例交えて説明しています。
説明
mls qos queue-set output thresholdコマンドを使うと、キューの最小バッファ、最大バッファ、閾値等が設定出来ます。
設定は、キューセットとキューを指定して行います。キューセットとは、キューに対する設定のパターンです。例えば、2つのパターンを設定しておいて、使いたいパターンをqueue-setコマンドでインターフェースに割り当てます。
構文
mls qos queue-set output thresholdの構文は、以下の通りです。
mls qos queue-set output キューセットID threshold キューID 閾値1 閾値2 最小バッファ 最大バッファ
キューセットIDは、1や2等の番号です。キューIDは、1〜4等のキュー番号です。
2つの閾値は、WTD( Weighted Tail Drop)によりフレームを破棄し始めるタイミングです。閾値1は、優先度が低いフレーム(例:CoS0〜3)を破棄し始めるバッファの割合です。閾値2は、中優先度のフレーム(例:CoS4〜5)が破棄され始める割合です。
最小バッファは、「mls qos queue-set output buffers」コマンドで設定したバッファ量の内、何%を最低限確保するかを指定します。例えば、キュー1に割り当てられたバッファの内、50%を最低限確保し、残りを他のキューで使えるように出来ます。
最大バッファは、他のキューが使っていない時に最大で使えるバッファ量です。
デフォルトと設定可能な範囲は、例えばCatalyst3750-Xでは以下の通りです。
項目 | キュー1 | キュー2 | キュー3 | キュー4 | 設定範囲 |
---|---|---|---|---|---|
閾値1 | 100% | 200% | 100% | 100% | 1〜3200% |
閾値2 | 100% | 200% | 100% | 100% | 1〜3200% |
最小バッファ | 50% | 100% | 50% | 50% | 1〜100% |
最大バッファ | 400% | 400% | 400% | 400% | 1〜3200% |
プライオリティキューに設定されるキュー2の割合が多くなっている事が分かります。
設定例
キューセット1でキュー1に閾値1を40%、閾値2を80%、最小バッファを50%、最大バッファを400%割り当てる設定例は、以下の通りです。
Cisco(config)# mls qos queue-set output 1 threshold 1 40 80 50 400
上記により、キュー1では最低限50%のバッファを確保し、他のキューでバッファ利用が少なければ最大400%のバッファが利用出来ます。
又、優先度が低いフレームはバッファの40%を超えると破棄され始め、中優先度のフレームは80%を超えると破棄され始めます。
利用可能なモード
・グローバルコンフィギュレーションモード
削除
設定を削除するコマンドは、以下の通りです。
Cisco(config)# no mls qos queue-set output キューセットID threshold [キューID]
キューIDを付けると、そのキューの設定だけ削除されます。付けない場合は、指定したキューセットIDが全てデフォルトに戻ります。