show ip mroute
CiscoルータやCatalystのshow ip mrouteコマンドについて、構文や表示された結果の見方を表示例交えて説明しています。
説明
show ip mrouteコマンドにより、マルチキャストルーティングテーブルを表示出来ます。
構文
show ip mrouteコマンドの構文は以下の通りです。
show ip mroute [ マルチキャストアドレス ]
マルチキャストアドレスを指定すると、指定したマルチキャストアドレスに対するテーブルだけ表示されます。
表示例
show ip mrouteの表示例は以下の通りです
Cisco# show ip mroute IP Multicast Routing Table Flags: D - Dense, S - Sparse, C - Connected, L - Local, P - Pruned R - RP-bit set, F - Register flag, T - SPT-bit set, J - Join SPT M - MSDP created entry, X - Proxy Join Timer Running A - Advertised via MSDP Timers: Uptime/Expires Interface state: Interface, Next-Hop or VCD, State/Mode (*, 224.0.2.50), 01:12:20/00:00:00, RP 172.16.10.1, flags: SC Incoming interface: GigabitEthernet0/2, RPF neighbor 172.16.2.1 Outgoing interface list: GigabitEthernet0/1, Forward/Sparse-Dense, 01:12:20/00:00:00 (172.16.1.2/24, 224.0.2.50), 01:12:20/00:00:00, expires 0:01:22, flags: C Incoming interface: GigabitEthernet0/3, RPF neighbor 172.16.3.1 Outgoing interface list: GigabitEthernet0/1, Forward/Sparse-Dense, 01:12:20/00:00:00
(*, 224.0.2.50)は共有ツリーと呼ばれ、(*,G)エントリで示されます。Gがグループでマルチキャストアドレスを示します。
右にRPとして172.16.10.1が表示されていますが、どの送信元であっても一旦は224.0.2.50グループ宛てのマルチキャストデータは、このRPから流れてきます。
Incomingが送信元、Outgoingが送信先のインターフェースを示します。
RPF neighborはユニキャストルーティングテーブルと照らし合わせるRPFチェックを行った結果、送信元が存在する方向と判断したIPアドレスです。
(172.16.1.2/24, 224.0.2.50)は送信元ツリーと呼ばれ、(S,G)エントリで示されます。Sは送信元を示し、この場合は172.16.1.2を送信元とするマルチキャストデータはgi0/3から受信する事を意味しています。
マルチキャストルーティングはユニキャストルーティングテーブルを利用し、最短経路を通るように構成されます。これをSPTと言います。
SPTにより最短経路が構成されると、RPが接続されたインターフェースではなく、最短経路となるインターフェース側がIncomingになります。つまり、一旦はRPを経由してマルチキャストが送信されていても、RPを経由する経路が最短ではない場合、RPを経由せずに最短経路を通るようになります。
show ip mroute 224.0.2.20等と指定すると、224.0.2.20のマルチキャストアドレスに関連する情報だけ表示されます。
利用可能なモード
・特権EXECモード