redistribute
CiscoルータやCatalystのredistributeコマンドについて、構文や使い方を設定例交えて説明しています。
説明
redistributeコマンドを使うと、OSFPからRIP等異なるルーティングプロトコルに経路を再配布出来ます。
再配布時にメトリックを指定したり、フィルタリングする等も可能です。
構文
redistributeコマンドの構文は以下の通りです。
redistribute { connected | static | rip | ospf プロセスID } [ metric メトリック値 ] [ metric-type { 1 | 2 } ] [ route-map ルートマップ名 ] [ subnets ]
connectedは直接接続されたインターフェース、staticはスタティックルーティング、ripはRIP、ospfはOSPFからの経路再配布になります。
metricはデフォルトが0なため、RIPでは1以上に設定する必要があります。OSPFではコスト20に設定されています。
metric-typeはRIP等からOSPFに再配布された経路のコストをOSPF内で増やすかどうかです。デフォルトは2で増やしません。
メトリックタイプを1に設定するとルータを経由する度にコストが加算されていきます。
route-mapは再配布する経路をフィルタリングしたりメトリックを変えたりする時に使い、route-mapコマンドで指定した名前と同じ名前にする必要があります。
OSPFでは再配布する時にネットワークアドレスに集約されている必要がありますが、subnetsを指定する事で集約せずに経路を再配布出来ます。
redistributeはデフォルトでは設定されていません。
設定例
スタティックルートをRIPで再配布する設定例は以下の通りです。
Cisco(config)# router rip Cisco(config-router)# redistribute static metric 1 Cisco(config-router)#
上記ではスタティックルートをRIPにメトリック1で再配布しています。
RIPの経路をOSPFで再配布する設定例は以下の通りです。
Cisco(config)# router ospf 1 Cisco(config-router)# redistribute rip Cisco(config-router)#
RIPの経路をOSPFに再配布する時にルートマップを適用する設定例は以下の通りです。
Cisco(config)# router ospf 1 Cisco(config-router)# redistribute rip metric 10 route-map test Cisco(config-router)#
RIPの経路が192.168.1.0/24のようなネットワークアドレスの場合は上記で再配布されますが、サブネット化されている場合は最後にsubnetsを付ける必要があります。
又、メトリックタイプを1に指定すると、OSPF内でコストが加算されます。
利用可能なモード
・ルータコンフィギュレーションモード
削除
設定を削除するコマンドは以下の通りです。
Cisco(config-router)# no redistribute { connected | static | rip | ospf } [ metric メトリック値 ] [ metric-type { 1 | 2 } ] [ route-map ルートマップ名 ] [ subnets ] Cisco(config-router)#
関連ページ
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