snmp-server community
CiscoルータやCatalystのsnmp-server communityコマンドについて、構文や使い方を設定例交えて説明しています。
説明
snmp-server communityコマンドを使うと、SNMPサーバーがMIBを参照、またはMIBへの書き込みを行う際のコミュニティ名を設定できます。
SNMPサーバーとは、監視装置です。MIBを使ってルーターやLANスイッチの情報を参照したり、ルーターやLANスイッチから上がってくるTARPという信号を受信してアラームを表示したりします。
コミュニティ名とは、監視装置がMIBを参照したり書き込んだりする時のパスワードのような役目をしており、コミュニティ名が一致しているとルーターやLANスイッチはMIBの読み取りや書き込みを許可します。
MIBを利用すると、たくさんの情報が参照できます。例えば、インターフェースごとの通信量も保存されており、MIBを参照して取得し、グラフにするといった使い方もできます。
構文
snmp-server communityコマンドの構文は、以下のとおりです。
snmp-server community コミュニティ名 [ ro | rw ]
コミュニティ名は、1〜32文字の英数字でスペースは使えません。
roは読み取り、rwは読み書きを示します。省略すると、roになります。
設定は複数可能で、複数のサーバーから異なるコミュニティ名を使ってMIBへアクセスできるようになります。
デフォルトではコミュニティ名は設定されていません。
設定例
snmp-server communityコマンドで読み取り時のコミュニティ名を設定する例は、以下のとおりです。
Cisco(config)# snmp-server community test1 ro Cisco(config)#
上記により、MIB読み取り時のコミュニティ名をtest1と設定できます。
snmp-server communityコマンドで読み書き時のコミュニティ名を設定する例は、以下のとおりです。
Cisco(config)# snmp-server community test2 rw Cisco(config)#
上記により、MIB読み書き時のコミュニティ名をtest2と設定できます。
読み取り用のコミュニティ名と読み書き用のコミュニティ名は、同じものは使えません。
設定可能なモード
- グローバルコンフィギュレーションモード
削除
設定を無効にするコマンドは、以下のとおりです。
Cisco(config)# no snmp-server community コミュニティ名 [ ro | rw ] Cisco(config)#
関連ページ
- 設定編「初期設定」
- Catalystのパスワード、ホスト名、SNMPなどの初期設定について説明しています。