standby ip
CiscoルータやCatalystのstandby ipコマンドについて、構文や使い方を設定例交えて説明しています。
説明
standby ipコマンドにより、HSRPを有効にする事が出来ます。HSRPを利用すると、複数のルータやスイッチに代表となる仮想IPアドレスを設定して冗長構成を組む事が出来ます。
設定した仮想IPアドレスをゲートウェイとする事で、1つの機器がダウンしても他の機器が仮想IPアドレスを引き継ぐ為、通信を再開する事が出来ます。
構文
standby ipコマンドの構文は以下の通りです。
standby [ グループID ] ip [ 仮想IPアドレス ]
グループIDは0〜255まで使え、グループIDが同じ装置で冗長化を構成します。グループが1つしかない時は省略可能です。
仮想IPアドレスは代表となるアドレスです。例えばパソコンのデフォルトゲートウェイにはこのアドレスを設定します。1台の装置に仮想IPアドレスを設定する事で、他の装置は同じグループIDを設定すると自動的に仮想IPアドレスを学習します。又、HSRPではインターフェースに設定したIPアドレスは仮想IPアドレスとして使えません。
1つの装置で異なるグループIDと仮想IPアドレスを設定し、複数のグループに属する事が出来ます。
設定例
グループ番号を1、仮想IPアドレスを172.16.1.1とする設定は以下の通りです。
Cisco(config)# interface gigabitethernet0/1 Cisco(config-if)# standby 1 ip 172.16.1.1 Cisco(config-if)#
他の装置にも同じ設定をする事で2台がHSRPを構成します。又、2台目以降は以下のように省略も出来ます。
Cisco(config)# interface gigabitethernet0/2 Cisco(config-if)# standby 1 ip Cisco(config-if)#
CatalystでVLAN間ルーティングしている場合、物理インターフェースではなくvlan 10等のVLANを指定する必要があります。
利用可能なモード
・インターフェースコンフィギュレーションモード
※物理インターフェースやVLANインターフェースに設定可能です。
削除
設定を削除するコマンドは以下の通りです。
Cisco(config-if)# no standby [ グループID ] ip [ 仮想IPアドレス ] Cisco(config-if)#