vrrp priority
CiscoルータやCatalystのvrrp priorityコマンドについて、構文や使い方を設定例交えて説明しています。
説明
VRRPでは仮想IPアドレスと同じIPアドレスを持つインターフェースがマスタールーターになります。
仮想IPアドレスと同じIPアドレスを持つ装置がいない場合、優先度が最も高い装置がマスタールーターになります。
vrrp priorityコマンドはマスタールーターの候補となる優先度を設定出来ます。

現在のマスタールーターがダウンすると、次に優先度が高い装置がマスタールーターになります。
マスタールーターはVRID毎に異なるルーターにする事も出来ます。

この場合、行きと帰りの通信経路が異なります。
尚、後から起動した優先度の高いルーターやインターフェースが自動的にマスタールーターに切り替わるかは「vrrp preempt」の設定に寄ります。
構文
vrrp priorityコマンドの構文は以下の通りです。
vrrp グループID priority プライオリティ値
グループIDは1〜255まで使え、プライオリティ値は1〜254までが使えます。
プライオリティ値が大きい方が優先度が高くなります。デフォルトは100です。
設定例
グループ番号を1、プライオリティ値を130とする設定は以下の通りです。
Cisco(config)# interface gigabitethernet0/1 Cisco(config-if)# vrrp 1 priority 130 Cisco(config-if)#
他の装置がデフォルトで仮想IPアドレスと同じIPアドレスを持つ装置がいない場合、上記を設定した装置がマスタールーターになります。
CatalystでVLAN間ルーティングをしている場合は物理インターフェースではなくvlan 10等、VLANに対して設定します。
利用可能なモード
・インターフェースコンフィギュレーションモード
※物理インターフェースやVLANインターフェースに設定可能です。
削除
設定を削除するコマンドは以下の通りです。
Cisco(config-if)# no vrrp グループID priority プライオリティ値 Cisco(config-if)#