show mls qos queue-set
Catalystのshow mls qos queue-setコマンドについて、構文や表示された結果の見方を表示例交えて説明しています。
説明
show mls qos queue-setコマンドにより、出力キューのキューセットに設定された値を参照出来ます。
キューセットとは、キューに対する設定のパターンです。例えば、2つのパターンを設定しておいて、使いたいパターンをインターフェースに割り当てる事が出来ます。
キューセットには、以下のように各キューで使えるバッファの割合が設定されます。

専用プールは、各キューで確保するバッファ(フレーム保存量)です。共通プールは、専用プールで不足した時に各キューが共通で使います。
専用プールは、バッファの割合で各キューに配分されます。例えば、キュー1〜4に20%、40%、20%、20%等と割り当てます。この割合は、「mls qos queue-set output buffers」コマンドで設定出来ます。
又、キュー単位に以下のような最小バッファや最大バッファ、2つの閾値も設定されます。

各キューは、配分のバッファ量から指定の割合で最小バッファを確保します。例えば、キュー1に割り当てられた20%の内、50%を最低限確保し、残りを共通プールとして使います。
キューにフレームが溜まって専用プールで足りなくなると共通プールを使いますが、最大バッファを超えないようにします。このため、最大バッファまで達すると全てのフレームは破棄されます。又、最大バッファまで達しなくても、他のキューも輻輳していて共通プールが足りない場合も破棄します。
WTD( Weighted Tail Drop)により、全てのフレーム破棄が始まる前に優先度の低いフレームを破棄する事もあります。この破棄を始める時のバッファに対する割合が2つの閾値です。
上記の最小バッファ、最大バッファ、2つの閾値は、「mls qos queue-set output threshold」コマンドで設定出来ます。
構文
show mls qos queue-setコマンドの構文は以下の通りです。
show mls qos queue-set [ キューセットID ]
キューセットIDは1や2等の番号です。IDを付けないと全てのキューセット、IDを付けると該当のキューセットの設定情報が表示されます。
表示例
show mls qos queue-setの表示例は、以下の通りです
Cisco# show mls qos queue-set Queueset: 1 Queue : 1 2 3 4 ---------------------------------------------- buffers : 20 40 20 20 threshold1: 40 200 100 100 threshold2: 80 200 100 100 reserved : 50 50 50 50 maximum : 400 400 400 400 Queueset: 2 Queue : 1 2 3 4 ---------------------------------------------- buffers : 25 25 25 25 threshold1: 100 200 100 100 threshold2: 100 200 100 100 reserved : 50 50 50 50 maximum : 400 400 400 400
上記では、2つのキューセットがある事が分かります。実際には、どちらかのキューセットをインターフェースに割り当てて使います。
各項目の意味は、以下の通りです。
項目 | 意味 |
---|---|
buffers | バッファの割合。 |
threshold1 | 低優先度(例:CoS0〜3)のフレームを破棄する閾値1。 |
threshold2 | 中優先度(例:CoS4〜5)のフレームを破棄する閾値2。 |
reserved | 最小バッファ。 |
maximum | 最大バッファ。 |
利用可能なモード
・特権EXECモード