ip pim rp-address
CiscoルータやCatalystのip pim rp-addressコマンドについて、構文や使い方を設定例交えて説明しています。
説明
マルチキャストルーティングのスパースモード(PIM-SM)では、マルチキャストデータを要求するRPを設定する必要があります。
ip pim rp-addressコマンドにより、RPのIPアドレスを設定出来ます。
BSRにより自動配信しない場合、RPのIPアドレス設定はマルチキャストルーティングする全てのルーターやL3スイッチで設定が必要です。
構文
ip pim rp-addressコマンドの構文は以下の通りです。
ip pim rp-address IPアドレス [ アクセスリスト番号 ]
IPアドレスはRPのIPアドレスを指定します。
アクセスリスト番号はRPが1台の場合は不要です。RPが2台以上ある場合、例えばマルチキャストアドレスが224.0.2.40の場合は片方のRPはを使い、224.0.2.50の場合は他方のRPを使うようにするには、それぞれアクセスリストを設定し、対応するRPのIPアドレスに対してアクセスリスト番号を指定します。このため、複数行設定が必要になります。
又、デフォルトではRPのIPアドレスは設定されていません。
設定例
RPのIPアドレスを172.16.1.1に設定する場合は以下の通りです。
Cisco(config)# ip pim rp-address 172.16.1.1 Cisco(config)#
マルチキャストアドレス224.0.2.40の配信要求があった場合は172.16.3.1、224.0.2.50の配信要求があった場合は172.16.2.2がRPになるように設定する例は以下の通りです。
Cisco(config)# access-list 1 permit 224.0.2.40 Cisco(config)# ip pim rp-address 172.16.3.1 1 Cisco(config)# access-list 2 permit 224.0.2.50 Cisco(config)# ip pim rp-address 172.16.2.2 2 Cisco(config)#
利用可能なモード
・グローバルコンフィギュレーションモード
削除
設定を削除するコマンドは以下の通りです。
Cisco(config)# no ip pim rp-address IPアドレス [ アクセスリスト番号 ] Cisco(config)#