distribute-list
CiscoルータやCatalystのdistribute-listコマンドについて、構文や使い方を設定例交えて説明しています。
説明
distribute-listコマンドを使うと、例えばRIPで受信した経路の内、172.16.1.0/24だけルーティングテーブルに反映しない、192.168.1.128/25だけ反映するといったフィルタリングの設定が出来ます。
ルーティングテーブルに反映されなかった経路はRIPで送信されません。
送信時にも適用可能で172.16.4.0/24だけ送信しない、192.168.1.128/25だけ送信するといった設定が可能です。
OSPFはエリア内でルーティングに対するデータベースが統一されています。このため、distribute-listコマンドは通常、使いません。
構文
distribute-listコマンドの構文は以下の通りです。
distribute-list アクセスリスト番号 { in | out } [ インターフェース ]
アクセスリスト番号はaccess-listコマンドで設定した番号です。アクセスリストで全ての経路を指定する事も、一部の経路を指定する事も出来ます。
inは受信時、outは送信時を示します。
インターフェースはgi0/1やVLAN等です。指定したインターフェースに送信、又は受信する時だけフィルタリングが適用されます。
デフォルトではdistribute-listは設定されていません。
設定例
受信するRIPの経路で172.16.1.0/24だけ有効にする設定は以下の通りです。
Cisco(config)# access-list 1 permit 172.16.1.0 0.0.0.255 Cisco(config)# router rip Cisco(config-router)# distribute-list 1 in Cisco(config-router)#
gi0/1に送信するRIPの経路で192.168.1.128/25は送信しないようにする設定は以下の通りです。
Cisco(config)# access-list 1 deny 192.168.1.128 0.0.0.127 Cisco(config)# access-list 1 permit any Cisco(config)# router rip Cisco(config-router)# distribute-list 1 out gigabitethernet0/1 Cisco(config-router)#
CatalystでVLAN間ルーティングしている場合、物理インターフェースではなくvlan 10等と指定する必要があります。
利用可能なモード
・ルータコンフィギュレーションモード
削除
設定を削除するコマンドは以下の通りです。
Cisco(config-router)# no distribute-list アクセスリスト番号 { in | out } [ インターフェース ] Cisco(config-router)#