ポート番号
ポート番号はTCP、UDPそれぞれで決められたものがあります。本項ではポート番号について説明します。
基本編の「第二話:配達人が運ぶ」でポート番号はサービスを示しており、それぞれの番号が何のサービスを示すか決まっていると説明しました。これをウェルノウンポート番号と言います。
ウェルノウンポート番号は0〜1023までの番号が割り当てられており、それぞれどのサービスか決まっています。
通常は各機器にサービスの対応表があり、Windows7では「インストールディレクトリ\System32\drivers\etc\services」、Linuxでは「/etc/services」に定義されています。
TCPポート番号
TCPでよく見かけるポート番号は以下の通りです。
サービス | ポート番号 | 説明 |
---|---|---|
ftp-data | 20 | ftpでデータを転送する時に使う |
ftp | 21 | ftpで接続する時等に使う |
ssh | 22 | sshで使う |
telnet | 23 | telnetで使う |
smtp | 25 | メールを送る時に使う |
domain | 53 | DNSでセカンダリにデータを送る時等に使う |
http | 80 | Webサイトを参照する時に使う |
pop3 | 110 | パソコンがメールサーバーからメールを受信する時に使う |
netbios-ns | 137 | Windowsが周辺のパソコンのIPアドレスを調べるために使う |
netbios-ssn | 139 | Windowsが周辺のパソコンやプリンタと接続するために使う |
imap | 143 | pop3の拡張版 |
submission | 587 | 認証してメールを送信する時に使う |
https | 443 | httpを暗号化して通信する |
imaps | 993 | imapを暗号化して通信する |
pop3s | 995 | pop3を暗号化して通信する |
UDPポート番号
UDPでよく見かけるポート番号は以下の通りです。
サービス | ポート番号 | 説明 |
---|---|---|
domain | 53 | DNSで問い合わせする時に使う |
ntp | 123 | ネットワーク経由で時刻を合わせる時に使う |
netbios-ns | 137 | Windowsが周辺のパソコンのIPアドレスを調べるために使う |
netbios-dgm | 138 | Windowsが周辺のパソコンを調べるために使う |
snmp | 161 | 機器の管理情報を送受信するために使う |
snmptrap | 162 | 機器の異常等状態変化を通知するために使う |
syslog | 514 | シスログを送信するために使う |
その他のポート番号
Windows7の「インストールディレクトリ\System32\drivers\etc\services」を見て分かる通り、1024以上のポート番号も定義されています。これらは一定の知名度がありますが、機器が異なると同じポート番号に違うサービスが定義されている可能性があります。通信する機器間では同じポート番号に同じサービスが割り当てられている必要があるため、このような機器間ではそのポート番号を利用した通信は成立しません。
又、1つの機器で同じポート番号に複数のサービスは割り当てられません。
尚、パソコンとサーバーで通信する際、パソコン側の送信元ポート番号は49152から65535番の間でコネクションの度に様々な値で割り当てられます。つまり、サービスで利用するポート番号と重複しないようになっています。
- 応用編「サービス」