ノンブロッキング
規格通りの帯域が使えない装置もあります。
本項では、ノンブロッキングについて説明します。
すべてのインターフェースでワイヤースピード出る転送能力が必要
すべてのインターフェースで規格どおりの帯域が使えることを、ノンブロッキングと言います。これを実現するためには、すべてのインターフェースでワイヤースピードを実現する必要があります。
例えば、100Base-TXのインターフェースを8つ持つLANスイッチでは、①〜⑧をすべてワイヤースピードで転送できる能力が必要です。
このため装置全体で、148,809pps × 8 = 1,190,472pps以上の転送能力が必要です。つまり、ノンブロッキングを実現するために装置全体で必要な転送能力を求める式は以下になります。
装置全体で必要な転送能力 = ワイヤースピード出る転送能力(pps) × インターフェース数
スイッチング容量
ノンブロッキングを実現するためには、もう1つ条件があります。
中央処理部分と記載した箇所が、1秒間にどれだけbitを処理できるかをスイッチング容量と言います。スイッチング容量が足りない場合、bitを処理できなくなり規格どおりの帯域が使えません。
100Base-TXのインターフェースを8つ持つLANスイッチでは、①〜⑯をすべて100Mbpsで処理できる容量が必要です。
このため装置全体で、100Mbps × 16 = 1600Mbps以上のスイッチング容量が必要です。つまり、ノンブロッキングを実現するために必要なスイッチング容量を求める式は以下になります。
スイッチング容量 = 規格の帯域 × インターフェース数 × 2(Full Duplexの場合)
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