レイヤー

ネットワークは、階層構造として説明されることがあります。

本項では、階層構造を示すレイヤー(Layer)について説明します。

レイヤーとは

ネットワークを説明するために、レイヤーという言葉が使われることがあります。レイヤーとは日本語で層を意味し、ネットワークを階層構造として考えます。

これまで出てきた内容で、MACアドレスはレイヤー2に当たります。IPアドレスはレイヤー3であり、ポート番号はレイヤー4です。

フレームが作られる時、データなどの内容にポート番号が付与され、次にIPアドレス、MACアドレスのように処理されていきます。下の層に降りていくほど、情報が追加されていきます。

レイヤーが下になるほどIPアドレスやMACアドレスなどの情報が追加されていく。

追加される情報をヘッダーと言います。例えば、IPアドレスなどの情報はIPヘッダーと呼ばれます。

機器によって見るレイヤーが違う

LANスイッチは、レイヤー2のMACアドレスを見て送信先のインターフェースを決定し、ルーターではレイヤー3であるIPアドレスを見て送信先を決定します。フレームを受信した機器は、MACアドレスを見て自分宛てか判断し、次にIPアドレスでも判断し、ポート番号を見てどのサービス向けかを判断します。

パソコはヘッダーを追加してフレームを送信し、LANスイッチはレイヤー2を見て転送、ルーターはレイヤー3を見て転送する。

このように、機器によって扱うレイヤーが異なります。

なお、レイヤー1は結線などの物理的なものを指します。

LANスイッチでもレイヤー3まで見てルーティングするL3スイッチ(Layer3スイッチ)、レイヤー4まで見てルーティングするL4ルーター(Layer4ルーター)などもあります。

L3スイッチと対比して、ルーティングしないLANスイッチをL2スイッチ(Layer2スイッチ)と呼びます。

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