トラブル対応の初歩
ネットワークのトラブル(障害)が発生した時の対処方法として、初歩的な問題ですぐに対処できる方法について説明します。
ネットワークでのトラブル対処の難しさ
ネットワークは、トラブルが発生すると関係する機器が多く、通信は目に見えないため原因の切り分けや対処が困難です。
このため、家庭内のネットワークや小規模なネットワークでは、関係する機器をすべて再起動してみるといいと思います。再起動により、かなりの確率で直るのではないでしょうか。
家庭内や小規模なネットワークでは、多くの場合はパソコン、ルーター、場合によっては無線親機で構成されていると思います。

他に使っている人がいる場合は今から再起動すると伝えて、1つ再起動しては通信できるか順番に確認します。
家庭向けや安価な機器は、長期間連続で動作することはあまり考慮されていません。このため、再起動で直るようなら原因究明はしなくてもよいと思います。
再起動で対処しきれない場合
再起動により直る可能性も結構あると思いますが、根本原因がわかっていないため再発する可能性もあります。また、10人位が使っているネットワークでは声をかけて再起動も可能ですが、それ以上になると簡単に再起動できない場合も出てきます。
この場合は、切り分けを行って1つ1つ対処していくことになりますが、どんな場合でも症状の記録やログを取ると切り分けや対処に役立ちます。
例えば、再起動によって一時的に直った後で再発した場合、以前のログを見て今回も同じログが出ていれば、そこに解決のヒントがある可能性が大きいと思われます。
トラブル対応の基本
比較的大きなネットワークでは関係する機器も多いため、順番に作業を行ってトラブル対応する必要があります。
そのような場合、以下の手順で作業を行います。

それぞれの説明は、以下のとおりです。
- 切り分け
- 例えば、パソコン、ルーター、サーバーが接続されたネットワークで、パソコンからサーバーに通信できないとします。この時、どの機器に問題があるのか特定するのが切り分けです。切り分けても、原因が判明するまでは確定ではありません。このため、切り分けで問題の可能性がある機器を、本サイトでは被疑箇所と呼びます。
- 原因特定
- 被疑箇所がルーターだった場合、ルーティングテーブルを確認するなどして原因を特定します。例えば、サーバーのサブネットがルーティングテーブルにのっていないなどが原因特定です。
- 対処
- 対処は、特定した原因を修正します。例えば、ルーティングテーブルにのっていない場合、ルーターの設定を見直してルーティングテーブルにのるようにします。
トラブル対処手順のページ
以下で、順にトラブル時の切り分けや原因特定、対処方法を手順形式で説明しています。
- 1ページ目「トラブル対応の初歩」
- 2ページ目「トラブル時の初期切り分け」
- 3ページ目「他サーバーにアクセスできる場合」
- 4ページ目「他サーバーにアクセスできない場合」