ルーター交換で通信不可
ルーターが障害のため同じ機種に交換し、設定も同じにしても通信が出来ない場合に考えられるトラブルについて説明します。
現象
以下の図のようなネットワークでルーターBが故障のため交換したが、パソコンとサーバー間で通信出来ない。
ルーターBは交換前と同じ機種で設定も同じで正常に動作しているとします。
切り分け方法
ルーターAのARPテーブルでルーターBのIPアドレスに対するMacアドレスが交換前のMacアドレスになっていないか確認します。
原因
ルーターAはスイッチに接続されていてインターフェースがダウンしていないため、交換前のルーターBのMacアドレスをarpテーブルに保持したままの可能性があります。
基本編の「ARP」で説明した通り、ARPテーブルは一定時間保持されます。パソコン等の保持時間は短いのですが、ルーター等は数時間保持するのがデフォルトの機種もあります。
この場合、ルーターAからルーターBにフレームを送信する際、交換前のMacアドレスで送信しようとして通信不可になります。
対処
ルーターAのARPテーブルを削除します。全て削除しても通信が発生すると再度ARPによりテーブルが作成されるため問題ありませんが、可能であればルーターBのIPアドレスだけ消します。
又、ルーターBからルーターAにpingを実行しても対処出来ます。ルーターAはルーターBから通信があるとARPテーブルを新しいMacアドレスに更新します。
- 基本編「ARP」