設定の初期化 - Catalyst

Catalystで設定を初期化する方法について説明したページです。

スタートアップコンフィグの削除

 Catalystで設定を初期化するためにはスタートアップコンフィグを削除して再起動します。コマンドは以下の通りです。

【設定の初期化と再起動】
Switch# erase startup-config
Erasing the nvram filesystem will remove all configuration files! Continue? [confirm] Enter
Erase of nvram: complete
Switch# reload
System configuration has been modified. Save? [yes/no] no
Proceed with reload? [confirm] Enter

 上記でスタートアップコンフィグが削除され、再起動します。赤字の部分はrunning-configをstartup-configに保存するか確認しているため、noを指定して保存しないようにする必要があります。

 緑で示したエンターキーだけを押す部分は処理を継続するかどうかの確認のため、エンターキーだけ押して継続するようにします。

vlan.datの削除

 スタートアップコンフィグを削除して再起動してもVLANが消えない事があります。show vlan brief等で確認して消えていない場合、vlan.datというファイルにVLAN情報が保存されています。このため、vlan.datを削除して再起動が必要です。

【vlan.dat削除】
Switch# delete flash:vlan.dat
Delete filename [vlan.dat] Enter
Delete flash:vlan.dat? [confirm] Enter
Switch# reload
Proceed with reload? [confirm] Enter

 上記でvlan.datが削除され、再起動します。

 vlan.datにはVLAN情報だけでなくVTPの情報も格納されています。このため、運用中にVLANを削除する目的でvlan.datを削除しないようにして下さい。

 尚、赤字部分はファイルシステムを指定します。機種や構成で使えるファイルシステムが異なりますが、show file systemsで使えるファイルシステムが確認出来ます。dir flash:やshow flash:等でそのファイルシステムにあるファイル一覧が表示されるため、vlan.datがあるファイルシステムを探し、そのファイルシステムを指定してvlan.datを削除します。

【ファイルシステムとvlan.datの確認】
Switch# show file systems
File Systems:
     Size(b)  Free(b)     Type  Flags  Prefixes
*   10000000  5000000    flash   rw    flash:
           -        -   opaque   rw    bs:
           -        -   opaque   rw    vb:
      500000   400000    nvram   rw    nvram:
・・・
Switch# show flash:
Directory of flash:/

   2 -rwx   3669  Mar 1 1993 00:00:00 +00:00 config.txt
   4 -rwx   1920  Mar 1 1993 00:00:00 +00:00 private-config.text
   5 -rwx    736  Mar 1 1993 00:00:00 +00:00 vlan.dat
 461 -rwx   2072  Mar 1 1993 00:00:00 +00:00 multiple-fs
   6 -rwx    512  Mar 1 1993 00:00:00 +00:00 c3560e-universalk9-mz.150-1.SE3

 又、古いIOSではdeleteコマンドではなく、eraseコマンドを使います。Catalyst4500ではerase cat4000_flash:、Catalyst6500ではerase const_nvram:です。

一時的な初期化

 予備機としてCatalystを所有しており、入れ替えのためにコンフィグが設定されている事もあると思います。この予備機を一時的に試験のために初期化して、試験の後に元に戻したい場合は以下のようにします。

 最初は設定されているコンフィグを復元出来るようにバックアップします。以下はフラッシュにバックアップする場合です。

【復元出来るようにバックアップするコマンド】
Switch# copy startup-config flash:startup-config.bak

 上記でスタートアップコンフィグがstartup-config.bakにコピーされるため、設定を初期化して試験が出来ます。

 試験の後に設定を元に戻すには以下のようにします。

【設定を復元するコマンド】
Switch# copy flash:startup-config.bak startup-config

 上記でバックアップしたファイルからスタートアップコンフィグにコピーされるため、show startup-configで正常に元に戻っている事を確認します。

 バックアップしたファイルを削除する場合はdelete flash:startup-config.bakを実行します。

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