SI接頭辞と2進接頭辞
キロやメガ、キビやメビ等の接頭辞(せっとうじ)について説明しています。
SI接頭辞
ビットやバイトでは、数が大きくなるとk(キロ)やM(メガ)等が使われます。これは、SI接頭辞と呼ばれます。使い方としては、1kbitや1Mbit等です。
キロは1,000、メガは1,000,000を表すため、1kbit=1,000bit、1Mbit=1,000,000bitです。つまり、1,000繰り上がる(0が3個付く)度に記号が変わります。
以下は、SI接頭辞の例です。
記号 | 読み | 10進数 | 漢数字 |
---|---|---|---|
k | キロ(kilo) | 1,000 | 千 |
M | メガ(mega) | 1,000,000 | 百万 |
G | ギガ(giga) | 1,000,000,000 | 十億 |
T | テラ(tera) | 1,000,000,000,000 | 一兆 |
P | ペタ(peta) | 1,000,000,000,000,000 | 千兆 |
E | エクサ(exa) | 1,000,000,000,000,000,000 | 百京 |
Z | ゼタ(zetta) | 1,000,000,000,000,000,000,000 | 十垓 |
Y | ヨタ(yotta) | 1,000,000,000,000,000,000,000,000 | 一𥝱 |
例えば、パソコンのハードディスク容量(データを保存出来る容量)が1TBであった場合、一兆バイトが保存出来るという事になります。
2進接頭辞
ビットでSI接頭辞を使うと、不都合があります。ビットは、2進数で表現されるためです。
10進数の1,000(=1k)は、2進数に変換すると1111101000になります。このため、10進数を基本としたSI接頭辞では、2進数の繰り上がり途中で1kbitや1Mbit等と接頭辞が変わる事になります。
これを避けるため、1,024もキロ、1,048,576もメガで表記するようになりました。1,024は2進数で10000000000、1,048,576は2進数で100000000000000000000です。10回繰り上がる(0が10個付く)度に接頭辞が変わるため、数字の大きさを区切り良く表現出来ます。
但し、このままではキロが1,000を示すのか、1,024を示すのか判断出来ません。そこで、区別するため2進接頭辞で表現する事になりました。以下は、2進接頭辞の例です。
記号 | 読み | 2進数 | 10進数 |
---|---|---|---|
Ki | キビ(kibi) | 0が10個 | 1,024 |
Mi | メビ(mebi) | 0が20個 | 1,048,576 |
Gi | ギビ(gibi) | 0が30個 | 1,073,741,824 |
Ti | テビ(tebi) | 0が40個 | 1,099,511,627,776 |
Pi | ペビ(pebi) | 0が50個 | 1,125,899,906,842,624 |
Ei | エクスビ(exbi) | 0が60個 | 1,152,921,504,606,846,976 |
Zi | ゼビ(zebi) | 0が70個 | 1,180,591,620,717,411,303,424 |
Yi | ヨビ(yobi) | 0が80個 | 1,208,925,819,614,629,174,706,176 |
2進接頭辞は、バイトでも使えます。1KiBと記載されていたら、10進数で1,024Bという事です。
尚、2TBのハードディスクをWindows10で確認すると、1.81TBと表示されます。確認は、エクスプローラーで対象のディスクを右クリック→「プロパティ」の順に選択して行えます。

何故1.81TBと表示されているかですが、実際にはTiBで計算しているためです。2TB≒1.81TiBです。計算方法は、以下の通りです。
2TB(2,000,000,000,000) ÷ TiB(1,099,511,627,776) ≒ 1.81TiB
2進接頭辞の記号はそれ程普及していないため、このようにSI接頭辞の記号を使って表現している事もあります。