16進数の足し算と引き算
16進数における足し算と引き算の方法について説明します。
16進数の足し算
10進数は、0〜9の数字が使えます。0〜9の数字しなかいため9 + 1 = 10となり、計算結果は10と数字2つで表す事になります。これを繰り上げと呼びます。10は、0が1桁(けた)目で1が2桁目と言います。
16進数は、0からFまでの数字があります。10進数との対応は、以下の通りです。
10進数 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
16進数 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | A | B | C | D | E | F |
つまり、10進数では2桁必要な10から15までが、AからFと1桁で示せます。このため、10進数では繰り上げが発生する9 + 1が16進数ではAとなり、繰り上がりません。F + 1は10となり、繰り上がります。又、E + 3 = 11です。このように、10進数に換算して16以上になると、繰り上げが発生します。
これを基本として、AA93 + B222を計算してみます。
桁 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
---|---|---|---|---|---|
元の数字 | A | A | 9 | 3 | |
足す数字 | B | 2 | 2 | 2 | |
計算結果 | 1 | 5 | C | B | 5 |
- ・1桁目
- 元の数字が3で、足す数字は2です。3 + 2 = 5なので、計算結果も5です。
- ・2桁目
- 元の数字が9で、足す数字が2です。9 + 2は10進数では11になりますが、16進数での計算結果はBとなります。
- ・3桁目
- 元の数字がAで、足す数字が2です。A + 2 = Cなので、計算結果はCです。
- ・4桁目
- 元の数字がAで、足す数字はBです。A + B = 15です。
上記の結果から、全桁の計算結果は15CB5となります。
4桁目ですが、補足として計算方法を2通りご紹介します。
- ・10進数に変換してから計算する方法
- Aは10進数で10、Bは11です。10 + 11 = 21です。16で繰り上がるため、残りは5(= 21 - 16)です。従って、10進数の21を16進数に変換すると15になります。
- ・16進数のまま計算する方法
- Aは6を足すと繰り上げが発生します。足す数字のBから6を使う(引く)と5が残ります。このため、A + Bは10 + 5と同じで、計算結果が15となります。 Aが繰り上がるために6を利用し、B - 6 = 5が残ると考えて下さい。
16進数足し算の計算問題
以下は、計算の練習問題です。「元の数字」と「足す数字」を足し算します。「答え」ボタンをクリックすると答えが表示されます。又、「クリア」ボタンをクリックすると違う問題が出ます。
16進数の引き算
10進数の引き算は、10 - 1 = 9となります。元の数字は10と2桁でしたが、計算結果は9と1桁になります。これを繰り下げと言います。
16進数の引き算も同様で、10 - 1 = Fとなります。元の数字は2桁でしたが、計算結果は1桁になります。
これを基本として、25A3 - 1A22を計算してみます。
桁 | 4 | 3 | 2 | 1 |
---|---|---|---|---|
元の数字 | 2 | 5 | A | 3 |
引く数字 | 1 | A | 2 | 2 |
計算結果 | B | 8 | 1 |
- ・1桁目
- 元の数字が3で、引く数字が2です。3 - 2 = 1なので、計算結果も1です。
- ・2桁目
- 元の数字がAで、引く数字が2です。A - 2 = 8なので、計算結果も8です。
- ・3桁目
- 元の数字が5で、引く数字がAです。5 - Aはマイナスになってしまうので、上の桁から1だけ借りてきます。15 - A = Bで3桁目の計算結果はBとなります。
- ・4桁目
- 元の数字が2ですが、先ほど1つ使ってしまったため残りは1です。引く数字が1のため、1 - 1 = 0となり、計算結果は0です。
上記の結果から、全桁の計算結果は0B81となります。
10進数でも通常は991を0991と記載しませんが、16進数でも同様です。このため、上記表では計算結果をB81と表記し、4桁目の0を記載していません。
3桁目ですが、補足として計算方法を2通りご紹介します。
- ・10進数に変換してから計算する方法
- 15は10進数で21、Aは10です。21 - 10 = 11です。10進数の11は、16進数でBになります。
- ・16進数のまま計算する方法
- 引く数字のAは、6を足すと繰り上げが発生します。つまり、繰り上げまで6余ってると考えます。15 - Aは、1桁目の5にこの6を足した結果と同じになります。 15から10引くと5になりますが、Aは10に6足りないので、5 + 6と同じになると考えて下さい。
16進数引き算の計算問題
以下は、計算の練習問題です。「元の数字」から「引く数字」を引き算します。「答え」ボタンをクリックすると答えが表示されます。又、「クリア」ボタンをクリックすると違う問題が出ます。