BGPのORIGINATOR_ID属性

BGPのORIGINATOR_ID属性について説明しています。

ORIGINATOR_ID属性の定義

ORIGINATOR_ID属性の定義は、以下のとおりです。

【ORIGINATOR_ID属性の定義】
項目 説明
タイプコード 9
カテゴリ オプション非転送(Optional non-transitive)
概略 ルートリフレクションでBGPピアの識別子を付与
パス属性値 BGP識別子(4バイト)

カテゴリがOptional non-transitiveの場合、BGPスピーカーでサポートは必須ではないため、解釈できない可能性があります。解釈できない場合は、属性を削除してBGPピアに送信する必要があります。

使い方

ORIGINATOR_ID属性は、ルートリフレクションを利用する際にルートリフレクター(RR)が付与します。

ルートリフレクションは、RRを中心としたスター型にIBGP接続を行い、RRだけが他のBGPスピーカーで発生した経路を転送します。この時、RRは発生元のBGP識別子をORIGINATOR_ID属性として付与します。

ORIGINATOR_ID属性が付与された経路をRRが受信した場合、無視します。例えば、RRを冗長化していて他方から経路が転送されてきたとします。この場合、経路を受信したRRではORIGINATOR_ID属性があるため、その経路を無視します。

ORIGINATOR_IDを使ったループ防止方法

これは、クライアントピアから直接受信できる経路だからです。

このように、ORIGINATOR_ID属性はクラスター内での経路ループを防止します。

BGPのパス属性一覧」に戻る