BGPのCLUSTER_LIST属性

BGPのCLUSTER_LIST属性について説明しています。

CLUSTER_LIST属性の定義

CLUSTER_LIST属性の定義は、以下のとおりです。

【CLUSTER_LIST属性の定義】
項目 説明
タイプコード 10
カテゴリ オプション非転送(Optional non-transitive)
概略 ルートリフレクションでクラスターIDの羅列
パス属性値 クラスターIDの羅列

カテゴリがOptional non-transitiveの場合、BGPスピーカーでサポートは必須ではないため、解釈できない可能性があります。解釈できない場合は、属性を削除してBGPピアに送信する必要があります。

使い方

CLUSTER_LIST属性は、ルートリフレクションを利用する際にルートリフレクター(RR)が付与します。

ルートリフレクションは、RRを中心としたスター型にIBGP接続を行い、RRだけが他のBGPスピーカーで発生した経路を転送します。この集合をクラスターと言い、クラスターIDが付けられます。クラスターIDは通常、RRのBGP識別子です。

RRを中心としたIBGP接続

クラスター間でも経路情報はやりとりされます。経路を広報する時、自身のクラスターIDを入れたCLUSTER_LIST属性を追加します。すでにCLUSTER_LIST属性がある場合は、自身のクラスターIDを追加します。もし、広報されてきた経路に自身のクラスターIDが存在すれば、経路がループしていると判断して無視します。

ルートリフレクションでのループ防止方法

これは、AS_PATH属性のループ防止方法と似ています(AS_PATHはAS間のループ防止ですが、CLUSTER_LISTはAS内でルートリフレクションを利用する場合のループ防止です)。

このように、CLUSTER_LIST属性はクラスター間での経路ループを防止します。

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