BGPのNEXT_HOP属性

BGPのNEXT_HOP属性について説明しています。

NEXT_HOP属性の定義

NEXT_HOP属性の定義は、以下のとおりです。

【NEXT_HOP属性の定義】
項目 説明
タイプコード 3
カテゴリ 必須(Well-known mandatory)
概略 NLRIへのネクストホップIPアドレス
パス属性値 IPアドレス

カテゴリがWell-known mandatoryの場合、すべてのBGPスピーカーでサポートが必須です。また、必ずBGPパケットのパス属性として含む必要があります。

EBGPでの動作

EBGP(External Border Gateway Protocol)で接続した際、ピアと最短で接続できる自身のインターフェースに設定されたIPアドレスをNEXT_HOP属性に入れます。

EBGPでは、自身が203.0.113.1で他ASと接続されていたら、NEXT_HOPをそのIPアドレスにする。

つまり、ピアのルーティングテーブルに反映してもらうゲートウェイアドレスを通知するために使います。

以下のように、BGPピアがネクストホップと同じサブネットにある時は、他のルーターのIPアドレスを使うこともあります。

サードパーティのNEXT_HOP属性

上記では、AS番号64501は203.0.113.2のルーターとBGPピアではありませんが、ルーティングテーブルに従って192.0.2.0/24宛ての通信は203.0.113.2へ直接送信するようになります。

このような形態を、サードパーティのNEXT_HOP属性と言います。

IBGPでの動作

IBGP(Internal Border Gateway Protocol)で接続した際、宛先が自身が直接接続したネットワークの場合、自身のIPアドレスをNEXT_HOP属性に入れます。

192.0.2.0/24が直結したネットワークの場合、自身のIPアドレスをNET_HOPとする。

EBGPで他ASから受け取った経路の場合、NEXT_HOPは変更しません。

EBGPで受信したNEXT_HOPは、IBGPで送信する時に変えない。

この図で、ルーターAは203.0.113.1に直接到達はできません。その場合の到達性は、再帰的ルックアップで解決します。

もし、何等かの理由で再帰的ルックアップでもNEXT_HOP属性の示すIPアドレスに到達できない場合は、next-hop selfの設定をして、NEXT_HOP属性を自身のIPアドレスに書き換えが必要です。

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