BGPのAS4_AGGREGATOR属性
BGPのAS4_AGGREGATOR属性について説明しています。
AS4_AGGREGATOR属性の定義
AS4_AGGREGATOR属性の定義は、以下のとおりです。
項目 | 説明 |
---|---|
タイプコード | 18 |
カテゴリ | オプション転送(Optional transitive) |
概略 | 経路を集約したAS番号とBGP識別子 |
パス属性値 | AS番号(4バイト) + BGP識別子 |
カテゴリがOptional transitiveの場合、BGPスピーカーでサポートは必須ではないため、解釈できない可能性があります。解釈できない場合は、そのままBGPピアに転送する必要があります。
使い方
AS4_AGGREGATOR属性は、4バイトのAS番号に対応していないBGPスピーカーがいる時に、4バイトのAS番号を透過させるために追加された属性です。
4バイトのAS番号に対応したBGPスピーカーはNEW BGP speakerと言い、対応していないBGPスピーカーはOLD BGP speakerと呼ばれます。
NEW BGP speakerは、OPENメッセージを送信する時に、オプションのCapabilityコード65を使って、4バイトAS番号に対応していることと自身のAS番号を通知します。

もし、BGPピアがNEW BGP speakerだった場合、同様のOPENメッセージを通知するため、4バイトAS番号に対応していることがわかります。その場合、UPDATEメッセージでは4バイトのAS番号をAGGREGATOR属性に記述します。

NEW BGP speakerからNEW BGP speakerへの送信で、AS4_AGGREGATOR属性は使いません。
もし、BGPピアがOLD BGP speakerだった場合、Capabilityコード65は使わないため4バイトに対応していないことがわかります。その場合、UPDATEメッセージではAGGREGATOR属性を2バイトのAS_TRANS(番号:23456)にして、AS4_AGGREGATOR属性に4バイトのAS番号を記述します。

次に、OLD BGP speakerからNEW BGP speakerにUPDATEメッセージが送られてきた場合、NEW BGP speakerはAGGREGATOR属性とAS4_AGGREGATOR属性から4バイトのAS番号を使ったAGGREGATOR属性を作り、NEW BGP speakerに送信することができます。

マッピング可能なAS番号
NEW BGP speaker間では、必ずAS番号を4バイトで扱います。このため、2バイトのAS番号が割り当てられている場合、上位2バイトが0で埋められます。
このようなAS番号は、2バイトのAS番号にマッピング可能と呼ばれます。
マッピング可能なAS番号の場合、NEW BGP speakerからOLD BGP speakerへUPDATEメッセージを送信する時、AS4_AGGREGATOR属性は使わずにAGGREGATOR属性を使って、2バイトのAS番号で送信します。
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