ip pim rp-candidate
CiscoルータやCatalystのip pim rp-candidateコマンドについて、構文や使い方を設定例交えて説明しています。
説明
マルチキャストルーティングのスパースモード(PIM-SM)では、マルチキャストデータを要求するRPを設定する必要がありますが、自動配信も出来ます。
ip pim rp-candidateコマンドによりRP候補となる設定を行い、BSRに通知します。
通知を受信したBSRは他の装置にRP情報を配信し、他の装置はRP情報を自動的に学習します。
RPはBSRと違う装置がなる事も、BSRと同じ装置がなる事も出来ます。BSRは「ip pim bsr-candidate」コマンドで設定出来ます。
RP候補は複数の装置で設定出来、マルチキャストアドレスや優先度に従ってRPが決定されます。
又、「ip pim rp-address」コマンドにより、各CiscoルータやCatalystに明示的にRPのIPアドレスを設定していた場合、RP候補の設定は不要です。
構文
ip pim rp-candidateコマンドの構文は以下の通りです。
ip pim rp-candidate インターフェース [ group-list アクセスリスト番号 ]
インターフェースはRPとして他の装置に教えるIPアドレスを設定したインターフェースを指定します。
アクセスリスト番号を指定すると、アクセスリストで定義したマルチキャストアドレスのみ適用する事が出来ます。
デフォルトではRP候補の設定はされていません。
設定例
gi0/1に割り当てたIPアドレスをRP候補とする設定例は以下の通りです。
Cisco(config)# ip pim rp-candidate gigabitethernet0/1 Cisco(config)#
マルチキャストアドレス224.0.2.40に対するRP候補とする設定例は以下の通りです。
Cisco(config)# access-list 1 permit 224.0.2.40 Cisco(config)# ip pim rp-candidate gigabitethernet0/1 group-list 1 Cisco(config)#
CatalystでVLAN間ルーティングを行っている場合、物理インターフェースではなくVLAN10等のVLANインターフェースを指定する必要があります。
利用可能なモード
・グローバルコンフィギュレーションモード
削除
設定を削除するコマンドは以下の通りです。
Cisco(config)# no ip pim rp-candidate Cisco(config)#
